おすすめ電子辞書(伊庭 先生)
全学共通教育センター 伊庭 緑 先生
電子辞書、お勧めします
大学入学を機に電子辞書を買おうか迷っている方がいらっしゃれば、私はご購入をお勧めします。スマホでも調べられるし、ちょっと高いし、というお気持ちはわかります。それでも買った方がよいと思います。まず、ネットにつながっている必要はありませんから海外旅行や留学の際も気軽に使えます。また収録されている辞書などの圧倒的な数を考えると決して高額ではなくむしろ安いくらいです。百科事典も2社分入っていて驚きです。
それと、たとえば英語の辞書類を見てもセレクションにセンスがあって、この辞書は入っていてほしいというものが入っています。私が以前、東京の国際弁護士事務所で通訳・翻訳の仕事をしているときに、研究社の「リーダーズ英和辞典」と「リーダーズプラス」は事務所から支給される必携の辞書でした。同社の「新英和大辞典」も定番ですし、大修館の「ジーニアス英和大辞典」も評判の良い辞書です。
それとぜひ英英辞典も使っていただきたいのですが、まずは英語を外国語として学ぶ人のためのLearner’s Dictionaryから始めると、英語の単語の説明がわかりやすい英語で書かれており、なおかつその説明が本質をついているのでお勧めです。Ex-Wordにも「Oxford Advanced Learner’s Dictionary」(オックスフォード現代英英辞典)が入っています。これに慣れてくるともう一段深めて、同じ単語はネイティブ向けの「Oxford Dictionary of English」(オックスフォード新英英辞典)ではどう解説されているのか、すぐに検索することもできます。英和辞典ではどう記述されているのかももちろん検索できます。日本人が思っている単語の意味と実際に使われている意味が違うこともよくあります。たとえば苦情を言う人のことを日本ではクレイマーといいますが、たしかに動詞claimは英語ですが、実際は苦情を言うときはcomplainを使います。動詞のclaimは訴訟するなどもう少しシリアスな意味になりますが、これも上記の辞書の例文でわかります。
電子辞書を1台持っていることの価値というのは計り知れないと思います。これは誇張ではなく、心の底からそう思います。